事業内容(抜粋)

当社は持株会社として、子会社等の経営管理及びそれに附帯または関連する業務を行っております。当社グループは、子会社47社及び関連会社35社により構成され(2024年3月31日現在)、原油の自主開発から輸入・精製・貯蔵・販売を主な事業の内容としております。その他、一部の関係会社により石油化学製品製造・販売、風力発電、不動産の売買・管理、石油関連施設の工事、保険代理店等の事業も営んでおります。

「石油事業」は、揮発油・ナフサ・灯油・軽油・重油・原油・潤滑油・液化石油ガス・アスファルト等の生産及び販売をしております。「石油化学事業」は、エチレン・ミックスキシレン・パラキシレン・ベンゼン・トルエン・石油化学溶剤等の石油化学製品の生産及び販売をしております。「石油開発事業」は、原油の開発、生産及び販売を行っております。「再生可能エネルギー事業」は、風力発電による電力の供給販売を行っております。

経営成績

2022年3月2023年3月2024年3月
売上高2,440,4522,791,8722,729,570
営業利益235,303163,780149,200
単位:百万円

財政状態

2024年3月
自己資本比率27.1%

セグメント情報

売上高構成比セグメント利益率
石油事業86%4%
石油化学事業11%-2%
石油開発事業1%53%
再生可能エネルギー事業1%20%
その他1%5%

設備投資(抜粋)

当連結会計年度の設備投資は、82,391万円であります。当社グループの設備投資は今後の経営環境を見据えた投資を行うことを原則としております。

セグメントごとの設備投資の内訳は、以下のとおりであります。

・石油事業 41,440百万円
・石油化学事業 9,229百万円
・石油開発事業 18,926百万円
・再生可能エネルギー事業 10,481百万円
・その他 360百万円
・調整額 1,952百万円
・合計 82,391百万円

なお、上記の設備投資には、有形固定資産・無形固定資産・長期前払費用が含まれております。

 石油事業における主要なものは、連結子会社のコスモ石油㈱による製油所の生産設備に係る設備投資及び連結子会社のコスモ石油プロパティサービス㈱によるサービスステーションの新設・改造等の販売設備に係る設備投資であります。
 石油化学事業における主要なものは、連結子会社の丸善石油化学㈱による生産設備に係る設備投資であります。
 石油開発事業における主要なものは、連結子会社のアブダビ石油㈱による生産設備に係る設備投資であります。
 再生可能エネルギー事業における主要なものは、連結子会社のコスモエコパワー㈱による風力発電設備に係る設備投資であります。

2022年3月2023年3月2024年3月
設備投資57,06471,94182,391
減価償却費53,95353,76855,290
単位:百万円

研究開発(抜粋)

当社グループの研究開発活動は、連結子会社のコスモ石油㈱、コスモ石油ルブリカンツ㈱、丸善石油化学㈱及びコスモエンジニアリング㈱で実施しております。コスモ石油㈱では、石油製品や石油精製プロセス・触媒等の石油精製分野の競争力強化に関する研究を実施するとともに石油化学分野、石油開発分野、コーポレート研究分野において研究開発を実施しております。コスモ石油ルブリカンツ㈱では、環境対応潤滑油商品化のために技術開発に取り組むとともに、消費者のニーズに応える潤滑剤及び放熱材料の商品開発等を行っております。丸善石油化学㈱では、石油化学製品、溶剤や半導体レジスト周辺材料等の機能化学品等、既存事業の強化、拡大に向けた研究開発に取り組むと共に、カーボンニュートラルや新規事業化に資する製品・技術開発を目指して研究活動を行っております。コスモエンジニアリング㈱では、プラント保全、次世代エネルギー、カーボンニュートラル対応及びデジタルトランスフォーメーション等の各種技術について、時代のニーズに応える研究活動を行っております。

 この結果、当社グループの当連結会計年度における研究開発費の総額は5,703百万円であります。

 以下に主要な研究概要をセグメント別に記載いたします。

(1)石油事業

コスモ石油㈱では、石油製品や石油精製プロセス・触媒等の石油精製分野の競争力強化に関する研究を実施するとともに石油化学分野、石油開発分野、コーポレート研究分野において研究開発を実施しております。

石油精製分野では、長年培った触媒の調製・運転管理技術を活かして、製油所の高効率稼動や精製コストの削減等に取り組んでおります。また、2021年度からNEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)事業に採択された「国産廃食用油を原料とするバイオジェット燃料製造サプライチェーンモデルの構築」において、廃食用油を原料としたSAF(Sustainable Aviation Fuel:持続可能な航空燃料)サプライチェーンモデルを実証・構築し、2025年度から国内初となる大規模SAF生産を目指しております。さらに将来に向けて、その他原料を用いたSAFの調査等も進めております。石油化学分野では、コスモ松山石油、丸善石油化学との連携により、石油化学工場における未利用留分の燃料利用や石油留分の高付加価値化(石油化学製品化)、それぞれが持つ技術や資産の融合による新製品開発等、シナジー創出や事業拡大に貢献する研究開発に取り組んでおります。石油開発分野では、2016年度より原油タンク底部に蓄積する原油スラッジの削減技術に関する共同研究を独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)と実施しており、さらなる技術改良及び技術ニーズ調査を進めながら商業化の可能性を確認してまいります。コーポレート研究分野では、「2050年カーボンネットゼロ宣言」の実現に向けた研究開発に着手しており、2020年度よりNEDO事業「革新的プラスチック資源循環プロセス技術開発」に参画し、廃プラスチックを高い転換率で石油化学原料に転換するプロセス技術の開発に取り組んでおります。また、2023年2月よりNEDO事業「再エネ由来電力を利用した液体合成燃料プロセスの研究開発」にJPEC(一般財団法人石油エネルギー技術センター)からの再委託として参画し、液体合成燃料の燃料利用技術における規格適合化処理技術を検討しております。また、戸田工業㈱(以下「戸田工業」)とカーボンニュートラル実現に向けた環境対応技術の実用化のため、2023年1月に共同開発について基本合意書を締結し、戸田工業が保有するメタン直接改質法による低炭素水素製造技術やCO₂分離回収技術に関する環境対応技術の適用に向けて、コスモ石油中央研究所にて評価、検討を実施いたします。さらに、2023年4月より国立大学法人京都大学とカーボンネットゼロに向け新時代のポートフォリオを育てていくための新たな事業創出を目指し、次世代エネルギーの安定供給技術等に関する共同研究の可能性を検討することを目的に、包括連携提携書を締結して連携を行っております。2023年度は溶融塩電解技術に着目し、京都大学と溶融塩電解によるCO₂の炭素固定化技術に関して共同研究を進めるとともに、製造プロセス開発として溶融塩電気化学プロセスに取り組む、アイ’エムセップ㈱と連携し、技術の実用化に向けた検討を進めております。

コスモ石油ルブリカンツ㈱では、環境対応を最重要テーマとして、脱炭素・カーボンニュートラル、自動車や産業機械の電動化、デジタル化といった事業環境の変化に対応する最先端の商品開発に取り組んでおります。また、自社開発技術の更なる発展による要素技術開発・商品開発も並行して実施しております。

車両用潤滑油・工業用潤滑油・グリースの分野では、バイオマス原料を採用した省燃費タイプのエンジン油、最新車両に適合する変速機油、長寿命ガスエンジン油、電動車用油剤の開発や、各国の化学物質規制や複雑化するサプライチェーンに対応した商品開発、省エネルギー・省資源技術確立のための更なる研究開発に取り組んでおります。

また、デジタル化に対応する製品として、電子部品の放熱材料(製品名:「コスモサーマルグリース」、「コスモサーマルギャップフィラー」)、低トルク・省電力の「HDD動圧軸受油」等の高付加価値商品の開発を行い、さらには産学連携による新規商品開発にも取り組んでおります。

(2)石油化学事業

丸善石油化学㈱は、石油化学製品、溶剤や半導体レジスト周辺材料等の機能化学品、既存事業の強化、拡大及びカーボンニュートラル、新規事業化に資する製品・技術開発を目指して研究活動を行っております。エチレンやプロピレン等、ナフサの熱分解による石油化学製品の生産過程で併産されるアセチレン、C4、C5留分等の未利用留分を原料とし、ビニルエーテル類や、未利用留分の付加価値をさらに高めた製品の開発、量産化に向けたプロセス技術の開発を実行中です。一方、年を追うごとに微細化、高性能化が進む最先端のロジック、メモリー等の各種デバイスの生産に使用される半導体レジスト材料、周辺材料等の分野では、ますます高度化、多様化する顧客の要望に応えるために、生産技術、製品評価技術の向上、DX技術の活用等、新規の製品・技術を創出するための研究開発を推進しております。

また、カーボンニュートラル、新規事業に繋がる製品・技術開発におきましては、産学連携の強化による社会的価値の創出を目指して開発に取り組んでおります。

(3)その他

コスモエンジニアリング㈱は、プラント産業分野での経験やノウハウをベースとした技術力をさらに強化して、様々な顧客のニーズに的確に応えられるよう、以下の主要4点について研究活動を進めております。

①脱炭素社会対応:CO₂回収を含めたブルー水素製造設備やアンモニア供給関連設備建設に向けた技術開発、またバイオ燃料等のCCUS技術開発を進めております。

②デジタル技術活用:内製業務のデジタルトランスフォーメーションを進めております。

③プラント設計/保全関連技術:工事管理システム、スマート設計ツール、3Dモデリングを活用したプラント設計/保全・プラント更新事業、ロボットを利用した検査、補修技術を開発しております。

④物流・ロジスティクス関連:当社主力製品であるADPAC(注)の競争力・汎用性をより強化するため、

 IoTやビッグデータ活用による物流・ロジスティクスの最適化・効率化について技術開発を進めております。

(注)ADPAC:物流・在庫管理から設備監視・保全支援まで様々な内容をコンパクトにまとめたパッケージシステム。

2022年3月2023年3月2024年3月
研究開発4,8035,3425,703
売上対比0.20%0.19%0.21%
単位:百万円

従業員の状況(抜粋)

提出会社の状況

2022年3月2023年3月2024年3月
従業員数217名221名221名
平均年齢43.6歳42.5歳43.1歳
平均勤続年数18.4年17.1年16.3年
平均年間給与8,995,661円10,960,643円11,189,266円

連結会社の状況

2022年3月2023年3月2024年3月
従業員数7,111名6,659名6,530名
1人あたり売上高343.2百万円419.3百万円418.0百万円

配当実績

配当金

1株配当金1株配当金計
2022年9月75円150円
2023年3月75円
2023年9月150円300円
2024年3月150円
2024年9月150円330円
2025年3月180円

配当利回り

期末株価1株配当金配当利回り
2023年3月4,285円150円3.50%
2024年3月7675.0円300円3.91%
2025年3月6,405.0円330円5.15%