事業内容(抜粋)
当社及び関係会社(子会社111社、関連会社7社により構成)は、コンシューマープロダクツ事業製品、ケミカル事業製品の製造、販売を主な事業としているほか、これらに附帯するサービス業務等を営んでおります。
経営成績
| 2021年12月 | 2022年12月 | 2023年12月 | 2024年12月 | |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 1,418,768 | 1,551,059 | 1,532,579 | 1,628,448 |
| 営業利益 | 143,510 | 110,071 | 60,035 | 146,644 |
財政状態
| 2023年12月 | 2024年12月 | |
|---|---|---|
| 親会社所有者帰属持分比率 | 55.6% | 57.1% |
セグメント情報
| 売上高構成比 | セグメント利益率 | |
|---|---|---|
| ハイジーン&リビングケア事業 | 33% | 14% |
| ヘルス&ビューティケア事業 | 26% | 8% |
| ライフケア事業 | 3% | 11% |
| 化粧品事業 | 15% | -2% |
| ケミカル事業 | 22% | 9% |
設備投資(抜粋)
当連結会計年度の設備投資等の金額は、92,973百万円であり、セグメントごとの内訳は、以下のとおりであります。
・ハイジーン&リビングケア事業 28,382百万円
・ヘルス&ビューティケア事業 18,624百万円
・ライフケア事業 1,927百万円
・化粧品事業 15,099百万円
・ケミカル事業 28,382百万円
・その他 559百万円
・合計 92,973百万円
コンシューマープロダクツ事業では、各事業で生産・研究設備の増強や合理化、維持更新のほか、情報システムの再構築等を行いました。ハイジーン&リビングケア事業では、国内及び海外における新製品・改良品の対応や生産能力の拡充等を行いました。ヘルス&ビューティケア事業では、国内及び海外で生産能力の拡充等を行いました。
ケミカル事業では、米国市場での安定供給体制強化に向けて米国で三級アミン生産拠点建設を進める等、主に海外で生産能力を拡充したほか、設備の合理化や維持更新、情報システムの再構築等を行いました。
なお、上記の所要資金は、主に当社グループ内の資金をグローバルに有効活用しております。
| 2021年12月 | 2022年12月 | 2023年12月 | 2024年12月 | |
|---|---|---|---|---|
| 設備投資 | 87,540 | 94,322 | 93,036 | 92,973 |
| 減価償却費(及び償却費) | 87,341 | 89,738 | 89,595 | 88,422 |
研究開発(抜粋)
私たちは、持続可能で豊かな共生世界を実現することを使命に、「未来のいのちを守る企業」として、人、社会、地球に貢献することを目指しております。研究開発部門では、多様な国や地域の生活者の様々な文化やニーズを理解し、独創的なシーズと組み合わせることにより、新たな価値や市場を創造する画期的な商品・技術の開発に取り組んでおります。
その一つの取り組みとして、重点事業のひとつであるヘアケア事業の変革をスタートさせました。「髪の生きる力を、人の生きる力へ」という事業ビジョンのもと、ヘアケアブランドのフォーメーションを感情ニーズに基づいて再編し、新ブランドを立ち上げました。休みながら美しく“休息美容”を提案する「melt(メルト)」、花王100年のヘアケア研究からたどり着いた補修成分を配合した「THE ANSWER(ジアンサー)」の2ブランドです。これらの変革を通じ、ヘアケア事業を成長ドライバー事業へと育成強化するとともに、各ブランドにおいて、常に生活者の期待を上回るモノづくりを推進していきます。
またケミカル事業においては、ゴムや樹脂製品の製造時に、製品を型枠からスムーズに取り外すための離型剤「ルナフローRA」を発売しました。木材等から得られる繊維をナノレベルまで微細化したバイオマス素材セルロースナノファイバー(CNF)を材料として活用し、優れた離型性が持続することが特徴です。製造工程での作業性向上のみならず、溶剤フリー・フッ素フリーで環境と作業者の両方にやさしい製品設計となっています。今後も、CNFを活用した離型技術を応用し、汚れをつきにくくする製品への展開も視野に入れて、取り組んでまいります。
当社グループ全体で、約2,800名が研究開発業務に携わっております。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は、621億円(売上高比3.8%)であり、主な成果は、下記のとおりであります。
コンシューマープロダクツ事業
〔ハイジーン&リビングケア事業〕
人々の生活スタイルや価値観の多様なニーズに応え、誰もが安心して快適に暮らせるための清潔・衛生商品を提供すべく、幅広い分野での研究開発を進めております。
ファブリックケア製品では、衣料用濃縮液体洗剤「アタック ZERO」シリーズを改良発売しました。ニオイ戻りの原因の一つとなる「バイオフィルム※1」を根本洗浄※2 し、除菌・抗菌洗剤※3 を超えた“無菌レベルの消臭力※4 ”を実現しました。
ホームケア製品では、台所用漂白剤「キッチン泡ハイター」の泡のボリュームや持続性を向上させて、密着泡を実現し、1998年の発売以来、27年目で初めて改良※5 発売しました。同時に、密着泡で除菌※6 ・漂白・消臭しながら、使用時の塩素臭を低減した「キッチン泡ハイター 無臭性」を新たに発売しました。
サニタリー製品では、生理用品「ロリエ」から、「ロリエ しあわせ素肌 もちふわfit」を新発売しました。からだに自在にフィットする「もちふわクッション」と、おしりのすき間にぴたっとフィットする「V字フィット」 で、やさしいつけ心地でモレにくく、多い日も肌をさらさらに保ちます。
当事業に係る研究開発費は、148億円であります。
※1:菌が作り出す多糖汚れ。
※2:汚れ落ちのメカニズム(根本)から考えた洗浄のこと。
※3:当社酸素系漂白剤・除菌洗剤・抗菌洗剤。
※4:ニオイ菌がいないレベルで嫌なニオイがしないこと。
※5:中身(液)において。
※6:すべての菌を除菌するわけではありません。
〔ヘルス&ビューティケア事業〕
世界の人々の肌や髪を深く知るとともに、人が本来持っている健康力を生かしたQOL(Quality of Life:生活の質)の向上を目指した本質研究と、革新的な技術と品質によるユニークで付加価値の高い製品の提案をとおして、健康美と清潔衛生を実現する研究開発に取り組んでいます。
スキンケア製品では、「ビオレ」から、「ビオレZero」を新発売しました。汗を乾かし続ける「高蒸散パウダー」がヴェールのように肌を包み込むことで、さらさら感が長時間持続します。朝、外出前に使用することで、通勤・通学、日中の活動時に汗をかいても快適が続きます。
また、蚊による感染症から「未来のいのちを守る」取り組みの一環として、蚊が肌にとどまることを防ぐアンチ・ランディングテクノロジーを備えた「ビオレガード モスブロックセラム」を、シンガポール、マレーシアで新発売しました。引き続き、社会課題の解決に向けた取り組みを推進していきます。
ヘアケア製品では、ヘアケア事業改革の一環として既存ブランドの強化も行いました。主力ヘアケアブランド「Essential(エッセンシャル)」において、新たに「Brighten Me Up!<ときめきが世界を変える>」をブランドコンセプトに、「Essential Premium(エッセンシャル プレミアム)」シリーズを新発売、「Essential」のベーシックシリーズの改良発売を行いました。また、年齢に応じた髪の本質ケアを行うブランド「Segreta(セグレタ)」では、「Segreta PREMIER(セグレタ プレミア)」を新発売、既存の「Segreta」ベーシックシリーズは、パッケージデザインを刷新するとともに、洗い流さないトリートメント「セグレタ シアーコート ヘアミスト」「セグレタ スムースフィット ヘアオイル」をラインアップに加え、改良発売しました。
パーソナルヘルス製品では、ブランド「めぐりズム」から、花王初の管理医療機器※ 「めぐりズムメディカルアイケアマスク」を一部のECにて先行発売しました。乾燥による目の不快感に対する蒸気温熱の効果について学術研究を進めた結果、管理医療機器としての承認を得ることができました。
当事業に係る研究開発費は、221億円であります。
※:「医療機器」とは、薬機法第2条第4項で人もしくは動物の疾病の診断、治療もしくは予防に使用されること、又は、人もしくは動物の身体の構造もしくは機能に影響を及ぼすことが目的とされる機械器具等であり、政令で定めるものをいいます。その中でも「管理医療機器」は薬機法第2条第6項で適切な管理が必要な医療機器と定められています。
〔ライフケア事業〕
高機能な製品開発と、モニタリング技術を活用した一人ひとりへの精度の高いソリューションの提供を目指し、心身の健康をサポートし、人々のウェルネスの向上につながる研究を進めています。
「皮脂RNAモニタリング※ 」に関連する活動の一環として、株式会社アイスタイルと、ビューティ&ヘルス産業のサステナブルな発展を目的とした「RNA共創コンソーシアム」を共同設立しました。美容健康サービスの「作る」「売る」「選ぶ」ための新基準制定や標準化、ビジネスユースケースの実証、ビジネス連携支援等の活動を推進します。
また、株式会社ヘルスケアシステムズ社を通じて、「皮脂RNAモニタリング」技術を用いて皮脂RNAの受託分析を行うサービスを開始しました。皮膚科学、健康科学、医療をはじめとする様々な領域の研究・製品開発への活用が期待できます。
当事業に係る研究開発費は、18億円であります。
※:肌表面から採取した皮脂中のRNAから、個人の違いだけでなく、加齢や疲労、病気等の体調の変化や、外的ストレスの影響を解析する技術。
〔化粧品事業〕
世界の人々の肌を深く知る本質研究による確かなエビデンスと五感に訴える感性研究を融合して、新しい美の価値創造を目指しております。
カウンセリング化粧品では、「KANEBO」から、リップ「ルージュスターヴァイブラント」を新発売しました。内から湧き上がるような血色感とみずみずしいツヤを纏い、脈打つような生命感のある仕上がりが続きます。また、美容液「カネボウ フュージョニング ソリューション」を新発売しました。肌の凹凸や動きにも追従する、均一でなめらかな浸透膜を形成し、うるおいを閉じ込めて、やわらかくなめらかな肌へ導きます。
「キュレル」では、保湿クリーム「キュレル 潤浸保湿 パウダーバーム」を新発売しました。髪の毛やほこり等の不快接触や摩擦から肌を保護するだけではなく、毛穴・凹凸をぼかしてなめらかに整えます。
「ソフィーナiP」では、保湿クリーム「ソフィーナiP ゴールデンタイムリペア 深夜浸透クリーム」を新発売しました。就寝前に使用することで夜間に保湿成分が角層細胞まで浸透し、翌朝のもっちりハリツヤ肌へ導きます。
当事業に係る研究開発費は、117億円であります。
ケミカル事業
油脂科学、界面科学、高分子科学等における研究開発の成果をさらに深化させ、幅広い産業界の多様なニーズに対応した特徴あるケミカル製品を提供すべく、研究開発に取り組んでおります。
佐賀県佐賀市が有する清掃工場から排出されるCO2を回収・精製できる設備を利用し、独自の植物工場「SMART GARDEN (スマートガーデン)」を構築しました。「スマートガーデン」では、使用電力や水使用量において環境負荷を低減しつつ、植物を効率よく栽培することが可能です。さらに、栽培した植物からエキスの抽出まで一気通貫で行い、高純度・高効能な植物エキスを得ることができる成分制御技術を開発しました。
油脂製品では、オレオケミカルや三級アミンにおいて独自の触媒・プロセス技術開発を進めており、機能材料製品では、環境負荷低減に対応した付加価値製品の開発を進めております。
情報材料製品では、ポリマー設計技術を駆使した超低温定着ケミカルトナー(LUNATONE)や独自開発のVOCレス設計※ の水性インクジェット用顔料インク(LUNAJET)で印刷分野でのさらなる展開を強化していきます。
当事業に係る研究開発費は、118億円であります。
※:印刷工程において排出されるVOC(volatile organic compounds:揮発性有機化合物)が(炭素換算で)700ppmC以下のものをVOCレスと定義。改正大気汚染防止法(平成18年)により、VOC排出規制が実施されております。
| 2021年12月 | 2022年12月 | 2023年12月 | 2024年12月 | |
|---|---|---|---|---|
| 研究開発 | 58,993 | 60,601 | 62,575 | 62,092 |
| 売上対比 | 4.2% | 3.9% | 4.1% | 3.81% |
従業員の状況(抜粋)
提出会社の状況
| 2021年12月 | 2022年12月 | 2023年12月 | 2024年12月 | |
|---|---|---|---|---|
| 従業員数 | 8,508名 | 8,403名 | 8,199名 | 7,861名 |
| 平均年齢 | 40.5歳 | 40.9歳 | 41.1歳 | 40.8歳 |
| 平均勤続年数 | 17.4年 | 17.6年 | 17.6年 | 17.0年 |
| 平均年間給与 | 7,893,000円 | 7,872,000円 | 8,024,000円 | 8,108,000円 |
連結会社の状況
| 2021年12月 | 2022年12月 | 2023年12月 | 2024年12月 | |
|---|---|---|---|---|
| 従業員数 | 33,507名 | 35,411名 | 34,257名 | 32,566名 |
| 1人あたり売上高 | 42.3百万円 | 43.8百万円 | 44.7百万円 | 50.0百万円 |
配当実績
配当金
| 1株配当金 | 1株配当金計 | |
|---|---|---|
| 2022年6月 | 74円 | 148円 |
| 2022年12月 | 74円 | |
| 2023年6月 | 75円 | 150円 |
| 2023年12月 | 75円 | |
| 2024年6月 | 76円 | 152円 |
| 2024年12月 | 76円 |
配当利回り
| 期末株価 | 1株配当金 | 配当利回り | |
|---|---|---|---|
| 2022年12月 | 5,167円 | 148円 | 2.86% |
| 2023年12月 | 5,638円 | 150円 | 2.66% |
| 2024年12月 | 6,473円 | 152円 | 2.35% |